【バドミントン】奥原希望が準々決勝敗退「リオより強い奥原希望としてコートに立てた」

何氷嬌(手前)に敗れ準決勝進出を逃した奥原希望

東京五輪のバドミントン女子シングルス準々決勝が30日、武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、金メダル取りを狙う奥原希望(26=太陽HD)が何冰嬌(カ・ヒョウキョウ、中国)に1―2(21―13、13―21、14―21)と激戦の末に敗れ、メダルの夢はかなわなかった。

第1セットは中盤から奥原がペースを握って制したが、第2セットは落としてしまう。最終セットは一進一退の大激戦。相手の前後の揺さぶりに持ち前のフットワークで対抗し、コート上を縦横無尽に動き回った。4―4から4連続ポイントを取るが、相手も粘って12―12。ここから強烈なスマッシュを立て続けに打ち込まれて防戦一方となり、14―20とマッチポイントを握られると最後はネット際に落とされて敗れた。

試合後、奥原は「相手の上からのショットに対して最後まで対応しきれなかったところ、最後まで相手が思いっきり来る原因を作ってしまったところ。そこが今日の大きな敗因かなと思います」と敗戦の弁。笑顔はなく、心痛な面持ちだった。

2019年に元所属先の日本ユニシスを退社し、太陽HDとプロ契約。すべては東京五輪金メダルのためだった。奥原は「この一瞬のためにやってきて、自分のためだけじゃなくてたくさんの人に支えられて今、私はいる。一生懸命、戦ってきたサポートチームのためにも答え合わせを解き語った」と胸の内を明かしつつ「それが永遠に解けなかったのは悔しいですし、もどかしい部分はありますけど、この答えを解くためにやるべきことはやってきましたし、その答えが、私がたどり着く場所がここだったっていうことが全てかなと思っています」と話した。

リオ五輪の銅メダルは超えられなかった。それでも奥原には確信したことがある。

「プレー面でも大きく成長できたと思いますし、人間的にもいろんなことを考えて、学んで、ここまで立ちました。リオより結果は良くないですけど、リオよりも強い奥原希望としてコートに立てたと思います」

また、新たなステージへ。奥原の挑戦は続く。

© 株式会社東京スポーツ新聞社