中村知事「第5波の入り口」 コロナ急拡大の長崎県 感染ステージ3に

県からのお願い

 長崎県の中村法道知事は30日の臨時記者会見で、県外往来関連を中心に新型コロナウイルスの感染が急拡大しているとして、県内の感染状況を5段階で示す県独自のステージを「2」(漸増)から「3」(増加・拡大)に同日引き上げ、警戒警報を発令すると発表した。知事は「第5波の入り口に差し掛かっている」と述べ、県外との不要不急の往来自粛などを呼び掛けた。
 県によると、29日までの1週間で97人の感染を公表し、このうち県外往来関連が8割超の80人。前週の4倍に上る。福岡や東京などと往来した人が感染し、県内の家族、同僚、友人に広がっているという。知事は感染力が強いインド由来のデルタ株の割合の高まりを要因に挙げ、県外者との接触や、飲食の機会を減らす必要性を強調した。
 一方、入院患者66人(29日時点)のうち重症者はゼロで、「ワクチン接種率が相当高まったことも要因ではないか」と分析した。
 また県民限定の県内宿泊割引キャンペーン「ふるさとで“心呼吸”の旅」について、「今後、感染経路不明者が増えて市中感染の恐れがある状況になれば(キャンペーンを)控える必要があるが、もう少し推移を見極めて(中止するかどうか)判断したい」と述べた。

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