【東京五輪】女子砲丸投げ銀・ソーンダーズ「表彰式で初の抗議行動」が波紋

表彰式で腕を「X字」に交錯させたソーンダーズ(ロイター)

東京五輪の陸上女子砲丸投げで銀メダルを獲得したレーベン・ソーンダーズ(25=米国)が、表彰式で抗議行動をしたことが波紋を呼んでいる。

怪獣のようなマスクを着用して砲丸を投げる姿が世界各国で話題になったソーンダーズは、1日に銀メダルを獲得。米紙「ニューヨークタイムズ」によると、表彰式で腕を「X字」に交錯させた行為が、東京五輪では初となる抗議行動を見られているという。

セレモニー後、ジェスチャーの意味について問われ「抑圧された人々のため」と答えたという。ソーンダーズはサウスカロナイナ州出身の黒人選手で、これまで同性愛者であることや、うつ病を患ったことをオープンにしていた。

国際オリンピック委員会(IOC)の観点からは、競技中や表彰式での政治的パフォーマンスは禁止事項に抵触する可能性があるという。一方で米国オリンピック・パラリンピック委員会は、憎悪を表明していない限り、言論の自由の権利を行使するアスリートを罰することはないと述べているという。

IOCのマーク・アダムス広報部長は2日の会見で「この問題について調査をしている」と語っており、どのような展開を迎えるのか注目が集まる。

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