新潟県防災局、津波避難ビルでもある「万代島ビル」でヘリコプターによるビル屋上からの救助訓練

新潟県防災局は3日、新潟市の津波避難ビルとして指定されている複合施設・朱鷺メッセの「万代島ビル」(高さ143メートル)で、消防防災ヘリコプターによるビルからの救助訓練を行なった。

この日の訓練は、孤独状態になったビルの避難者に急病人(3人)が出たと想定して実施した。新潟空港を飛び立ったヘリコプターはおよそ5分後に万代島ビル上空に到着。旋回しながら上空から安全確認などを行なった後、ビルの屋上緊急救助用スペースにいる要救助者3人をヘリコピター内に連続ピックアップした。

ヘリコプターはその後、新潟空港へ戻っていったが、実際の救助活動では、新潟市消防局がヘリの出発時までに搬送先の病院を決め、ヘリコプターは、それに基づいて搬送するという。などヘリコプターの着陸場所は市内に新潟市民病院、新潟大学医歯学総合病院、新潟県消防学校など8か所あり、着陸場所が病院でない場合は、着陸場所から救急車で病院へと搬送する。

この防災訓練は県防災局が一昨年に打診して毎年実施することになった。ただ、一昨年は台風に見舞われて訓練ができず、昨年初めて実施したという。

一方、万代島ビルは新潟市との協定により津波避難ビルに指定されており、津波などの際には、ビル内で働く人や近隣住民など1,560人を受け入れることになっている。

万代島ビルの屋上にいる要救助者をヘリコプターで救助した

ヘリコプターからの写真(新潟県の報道資料より)

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