長崎県内の高齢者接種「高水準」に ワクチン2回目 79.7%

長崎県内の高齢者ワクチン接種状況(1日時点)

 長崎県は3日、65歳以上に対する新型コロナウイルスワクチンの1日時点の接種状況を公表した。県全体で1回目の接種数は約37万8千回で接種率87.3%。2回目も約34万5千回で79.7%に達した。
 内閣府によると、全国の1回目は86.5%、2回目は76.7%。本県はほぼ同水準となっている。
 希望する高齢者への接種を7月末までに完了する政府目標に沿って、各市町や県は接種スピードを上げてきた。県担当者は「かなり高い水準まで進んだ」と取り組みを評価した。
 県内21市町のうち、1回目の接種率が最も高かったのは西彼時津町の96.3%、最も低かったのは西海市の82.1%だった。時津、東彼東彼杵、波佐見、小値賀各町は2回目が9割を超えている。
 県も6月中旬から高齢者や優先接種者を対象に大規模接種を開始。1回目約2万4千回、2回目約1万9千回を実施し接種数を押し上げた。
 県内で最も高齢者が多い長崎市は1、2回目を合わせて約21万回。8週間前の6月6日時点から19万回近く増えた。市担当者は「医療従事者の接種が進んだことで個別接種に対応してもらえる医療機関が増えた。集団接種の会場を増やし、夜間も対応してスピードを上げた」とする。
 一方、7月以降、国からのワクチン供給量が減り、「ペースを落とさざるを得ない状況だが、国の方針に従って11月までには希望者への接種を終えたい」と話す。
 接種数は県が独自に市町に聞き取ったため、国の公表分と異なる。

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