ツシマヤマネコ2匹の死骸収容 交通事故が原因か 本年度初

 長崎県にある環境省対馬野生生物保護センターは4日、市内で国天然記念物ツシマヤマネコ2匹の死骸を収容したと発表した。いずれも交通事故に遭ったとみている。ツシマヤマネコの交通事故は本年度初で、統計を取り始めた1992年度以降で累計127件となった。
 同センターによると収容したのは成獣で、オスとメス1匹ずつ。オスの死骸は上県町佐護の国道で、メスの死骸は上対馬町舟志の県道で別々の地元住民が4日に発見し通報した。2匹とも胸部の出血など、強い衝撃を受けた痕跡があった。
 詳しい死因は、民間の研究機関で病理解剖をして調べる。同センターの松岡法明首席自然保護官は「夏から秋にかけてツシマヤマネコは子育て、子離れの時期になるので、引き続き安全運転を心掛けてほしい」と呼び掛けている。

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