北信越総体2021 テニス 男子個人ダブルス 今里・鳥井組(海星) 銅メダル

【テニス男子ダブルス準決勝】積極的に攻める海星の今里(手前)・鳥井組=長野県松本市、浅間温泉庭球公園

 4強入りした顔触れを見渡せば、関東勢ばかり。その一角に、西の端から挑戦した18歳ペアが割って入った。
 テニス男子の個人ダブルスで今里・鳥井組(海星)が銅メダルを勝ち取った。県勢男子のインターハイの成績は、これまで団体、個人ともに8強が最高だったが、ついにその壁を越えた。「まだ実感が湧いていない」(鳥井)。当人たちもびっくりの快挙達成だった。
 競技第1日の団体戦は2回戦敗退。続くシングルスも今里が4回戦、鳥井が3回戦止まりだったが、東口監督は「連日試合をこなす中で全国のテニスに慣れてきた」と手応えを感じていた。
 迎えた最後のダブルス。2人は意図的に強打を多用して速い展開に持ち込んだ。ピンチになると思い切りのいいサーブやリターンでポイントを連取。準決勝は3-8で力尽きたが、接戦をことごとく制していった。
 ペアを組んだのは2年生の春だった。当初は今里が「守備型」、鳥井が「攻撃型」とプレースタイルは対照的だったが、練習パートナーを続けるうちに互いが互いに刺激をもらい、次第に隙のないプレーができるようになった。コロナ禍で実戦の機会が少なかった中、息の合った3年生コンビは最後の夏に大きく飛躍した。
 次に挑むのは秋の国体。「きょうは初めての準決勝でプレッシャーがかかった部分があった。次は大丈夫」(今里)。壁を越えた2人の再挑戦が楽しみになってきた。

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