ノア15日のカルッツかわさき大会でGHCナショナル王者・杉浦貴(51)が世界ヘビー級王者・田中将斗(48=ゼロワン)とのダブル選手権を制し、2冠王者に輝いた。
名コンビ「弾丸ヤンキース」のパートナーとベルトをかけ合っての大一番。互いを知り尽くし互いをリスペクトする両雄の激突は、30分を超えても一歩も引かない壮絶な意地の張り合いが続いた。杉浦が五輪予選スラムを決めれば、田中はスライディングDで反撃。杉浦が掟破りのスライディングDを発射すれば、田中も掟破りの五輪予選弾で応戦する。
激しいエルボー合戦からヘッドバットを浴びた杉浦だったが、膝を叩き込んで五輪予選スラムをさく裂させる。なおもカウント2で返す脅威のタフネスを見せつけた田中を、最後は雪崩式五輪予選スラムで振り切った。
試合後のリング上では「田中将斗選手、ありがとう。今日はたまたま俺が勝っただけで、あなたより優れてると思ってないから。またどこかで戦えればうれしいと思う。俺たちは弾丸ヤンキースだから」と感謝。その上で2冠王になったことで「N―1 VICTORY 2021」(9月12日、後楽園で開幕)への誓いも新たになった。「次のN―1、全勝で優勝する。ぶっちぎりで。そして、もう1つのベルト、分かってるよね。もう1つのベルトも取りにいくから」と、丸藤正道の持つGHCヘビー級王座取りを予告した。