韓国LG化学の株価が暴落 米GMからの賠償報道受け...EV火災関連

LG化学の株価が23日、9%以上急落している。米国GM(ゼネラルモーターズ)が10億ドル規模の電気自動車バッテリー追加リコール(欠陥是正措置)を決定した影響だ。GMのリコール車ではLGが供給したバッテリーが原因で火災事故が発生したとみられている。
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この日の午後12:07分現在、LG化学の株価は前取引日より9.69%下落となる週81万1000ウォンで取引されている。

GMは去る20日(現地時間)、「米国とカナダで販売した2019年型ボルトの電気自動車(EV)と2020~2022年型ボルトEV、EUV(ボルト電気自動車派生車)など7万3018台を追加リコールする」と明らかにした。GMは先月末にも2017~2019年式ボルトEV約6万9千台のバッテリー交換のリコールを発表しており、事実上すべてのボルトEVを対象にリコールを拡大するものである。

画像:LG化学の23日株価推移=Google finance

ボルトEVとEUVはLG化学の100%子会社であるLGエナジーソリューション(LGES)が生産し、LG電子がモジュールに組み立てた電池を装着している。

GMは、今回のリコール拡大に伴う追加費用を約10億ドルと予想した。今月初めに発表した第1次リコールでは8億ドルとしており、合計で18億ドル(約1970億円)の費用がかかると推定されている。

GMは、LG電子側にリコール費用賠償を求めている。 LG電子とLGエナジーソリューションはボルトEVのリコール費用(引当金)、それぞれ2346億ウォン、910億ウォンを、今年第2四半期(4~6月)財務諸表に反映した状態だ。今回の更なる追加費用は、今年第3四半期報告書に反映されるものと予想される。

一方で他の韓国電池メーカーであるSKイノベーションとサムスンSDIの株価は上昇している。

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