つかさ本舗が閉店 「諫早おこし」老舗の一つ

閉店したつかさ本舗=諫早市

 1942年に創業し、諫早名物のお菓子「諫早おこし」を手掛ける老舗の一つとして親しまれた「つかさ本舗」(長崎県諫早市)が7月末で閉店したことが24日、分かった。
 3代目、植村尚弘社長(45)によると、店舗兼工場がある永昌東町の土地が道路拡幅工事にかかり、残った敷地で規模を縮小し継続することも考えたが、新型コロナ禍で観光客向け需要の回復が見通せない中、閉店を決めたという。
 同店は江戸時代創業の市内の他の菓子店と並び、諫早おこしを手掛ける老舗の一角に数えられた。諫早おこしはそれぞれの業者で工夫が凝らされ、同店は黒砂糖、ピーナツを使った商品が名物だった。植村社長は「先代から引き継いだ店をなくすのは申し訳ない気持ち。(長年ご愛顧いただいた)皆さんには感謝の思いです」と話した。

© 株式会社長崎新聞社