長崎、佐世保市の宿泊療養 既に逼迫 軽症・無症状患者 自宅療養が増加

 新型コロナウイルスの軽症・無症状患者らを受け入れる宿泊療養施設について、長崎県は26日、感染拡大が続く長崎と佐世保両市では既に逼迫(ひっぱく)した状況にあることを明らかにした。
 県議会の新型コロナウイルス感染症対策協議会で、前田哲也委員(自民)の質問に県側が説明。県医療政策課によると、24日時点の宿泊施設療養者は167人、自宅療養者(調整中含む)は435人で、1週間前の17日時点からそれぞれ46人、107人増。自宅療養者の方が増加幅が大きい理由について「長崎、佐世保の宿泊施設が既に不足しており、自宅療養者が増えている」とした。
 現在の宿泊療養施設は両市で約200室。感染者が急増し、この1週間ほどは、入所可能な部屋の残数が長崎は1桁、佐世保は10室程度で推移している。軽症・無症状のうち、基礎疾患があるなど重症化リスクの高い患者が入所できない事態には陥っていないが、家庭内感染を防ぐために入所を希望したが入れないという事例などは生じているという。
 同課は「入院患者以外は宿泊施設療養が原則」とし、長崎、佐世保両市を中心に新たに200室ほど確保するため調整を急いでいる。


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