まん延防止 27日適用 見えにくい生活への影響 長崎、佐世保の大規模集客施設

 新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が27日から長崎、佐世保両市で初適用される。両市の大規模集客施設の多くは、県が要請した午後8時までの時短営業を既に実施。コロナ禍の長期化で客足が落ちているため、入場制限に踏み切る施設もなく、市民生活への影響は現時点で見えにくい。各施設とも、感染防止対策を再徹底するなどの対応に追われている。
 県は同日から来月12日まで、千平方メートルを超える大規模集客施設に原則午後8時までの時短を要請。感染防止策を講じた県の「認証店」を含め、飲食店に午後8時までの営業と酒類提供の終日自粛を求めた。県によると、対象となる飲食店などは約4千店、集客施設数は調査中。
 長崎市の「浜屋百貨店」は既に午後7時の閉店。コロナ禍前と比べ、来店客が3~4割減り、地下食品売り場などの入場制限はなし。人出が見込まれる人気の催事に限って検討する。
 同市の大型商業施設「ゆめタウン夢彩都」「みらい長崎ココウォーク」「アミュプラザ長崎」「チトセピア」は、生活必需品売り場を除き、これまで通り午後8時の閉店。混雑時の来店自粛要請やソーシャルディスタンスを促す表示を増やす方針。ココウオーク、アミュプラザ長崎内の各映画館は28日から上映終了を午後9時に繰り上げる。
 県独自の緊急事態宣言では時短要請の対象外だったパチンコ店。県遊技業協同組合(長崎市)は26日、対象となる加盟店に、県の要請への協力を求める文書を送る方針を決めた。
 長崎市内のカラオケボックスは県の要請に応じ、午前3時の閉店時間を午後8時に変更。男性社長は「心の準備はしていたが、酒が提供できないのは売り上げに響き、きつい。時短協力金のほかにも支援があったらありがたい」と話す。
 佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」は26日、重点措置期間中の閉園時間を午後9時から午後8時に繰り上げると発表。園内のレストランなどでの酒類提供は終日休止。9月11日に開始予定だった「ワイン祭」は13日開始に変更する。


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