巨人の〝6男坊〟高橋がプロ初の二桁勝利到達 原監督「野球の神様も微笑んだ」

10勝目を挙げた高橋優貴

〝6男坊〟が飛躍を遂げた。巨人の高橋優貴投手(24)が29日の中日戦(バンテリン)に先発し、5回100球を投げて2安打、無失点と好投。リーグトップタイとなる今季10勝目を挙げて、これがプロ初の二桁勝利達成となった。

粘り強い投球で危機を乗り越えた。4回までに許した安打はわずか2本と初回から快投を続けた左腕だったが、3点リードで迎えた5回にこの日最大のピンチが訪れる。3つの四球を与えて一死満塁としたとこで、打順は1番・京田から始まる好打順。なんとか京田は二直に打ち取ったものの、続く代打・福田の打席では、初球を投じた直後に足をつり、治療のため一旦ベンチへ…。スタンドの巨人ファンは心配そうな表情を浮かべながら見守っていたが、高橋は「痛かろうが何があろうが投げると思っていた。どうなろうがこの回だけは、と思ってやっていた」と、すぐさま再びマウンドへ復帰。最後は気迫のこもった内角への投球で三直に抑え、見事ピンチを切り抜けた。

高橋は試合後「5回に制球乱してしまってリズム悪くなったが何とか粘って投げることができました。点差はあったんですけど、1点もやらないぞと思ってやってました」と回顧。原監督も「日々努力できる人だから、10勝目という部分でね、野球の神様も微笑んだのかな」と、若き左腕の成長を称賛した。

開幕はローテ6番手で迎えた高橋が、今ではチームの勝ち頭。リーグ優勝、そして日本一奪回に向けて、更なるレベルアップに期待が高まる。

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