韓国釜山市、発癌物質アスベストの管理違反業者5社を摘発 1394棟の石綿建築物が所在

釜山市の特別司法警察は1日、学校・再開発地域などを対象に肺アスベスト管理の実態捜査を行い、1級発がん性物質であるアスベストの管理に違反したとして業者5社を摘発したと明らかにした。

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釜山近郊では今年4月、小学生の通学ルートに近接する住宅で、スレート屋根の解体工事を関連規定に従わず行い、1級発がん物質が放置されたことが問題になったことがある。

今回の捜査は、夏休みを迎え、アスベスト解体を進める学校や再開発(建築)地域などで建築物撤去・解体事業を行う101社を対象に、肺アスベストの安全管理の実態について調べたものだ。

捜査の結果、アスベスト解体作業監理者業務の未実行4カ所、肺アスベスト保管の不適正1カ所などの違反業者5社が摘発された。

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アスベストは1987年に1級発がん物質に指定され、2009年からアスベストが1%以上含有された建築材料の使用を禁止している。アスベスト管理総合情報網の登録資料によると、釜山には7月末基準で1394棟の石綿建築物がある。全国のアスベスト建築物2万1082棟のうち6.6%を占めている。

アスベスト建築物を撤去しようとする場合には、事前にアスベスト調査を実施した後に、管轄行政機関に対し、建築物の解体・滅失届とともに廃棄物処理申告をしなければならない。撤去時には、登録された専門業者を通じて、アスベスト解体・監理を実施するなど、石綿安全管理法と廃棄物管理法を遵守しなければならない。

イ・ビョンソク市民安全室長は「市民の健康に大きな脅威となる肺アスベストは関係法令に従った正しい処理が重要である」とし、「アスベスト管理の違反者は、今後も強く取り締まり・処罰していく」と述べた。

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