〈直江津全力取材〉上越市立直江津小 二つの創立記念制作壁画 世相と児童の思い表現

 上越市立直江津小(長谷川明寿校長、児童133人)の児童昇降口がある西側校門の壁面には、創立記念制作の新旧壁画があり、当時の世相と時代の変遷を映し出している。

 新しい壁画は「メモリアルウォール」と題し、今年の創立150周年に当たり昨年度の6年生が原画と実寸大の線画の下絵を手掛け、本年度に入り全校児童が分担作業で仕上げた。長さ約20メートルに及び夕日を背景にした子どもたちのシルエット、海の生き物、直江津祇園祭の屋台や花火など3こまと、児童の手形で彩られている。

今年7月に完成した創立150周年記念制作の壁画

 一方、校門を挟み南側のほぼ同じ長さの壁画は、創立130周年当時の6年生が親子活動として制作したという。タイトルは「かがやく未来へ」。学校生活の様子をはじめ、校歌の一節「この庭なつかし この庭たのし」を添えた絵は作曲者のジェームス・ダンと同校の宝ベヒシュタインピアノ。さらに室蘭―直江津―博多航路の大型フェリーや大型商業施設周辺の未来像、「国際化」「情報化」「IT」「.com」の言葉とともにコンピューターが描かれ、想像力にあふれている。

20年前に描かれた創立130周年記念制作の壁画

 二つの壁画はその時々の社会や学校の環境を背景に、子どもたちの思いが表現され、校史の1ページを伝えている。

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