第5波収束へ「正念場」 長崎・中村知事会見 佐世保の感染増に危機感

第5波収束に向け「正念場」として県民への協力をお願いする中村知事=県庁

 新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」の長崎県内適用から1週間を迎えた2日、中村法道知事は臨時会見を開き、対象となっている佐世保市内で感染者の減少が鈍く、飲食店では拡大しているとして特に同市内での感染防止対策の徹底を呼び掛けた。「第5波収束へ、まさに正念場」と危機感を示した。
 県によると、佐世保市の1週間の人口10万人当たりの新規感染者数(2日時点)は65.1人で、同じ対象地域の長崎市の2倍以上。病床使用率も65.6%と高止まりしている。また、飲食店での感染とみられる事例が、25~31日は11店舗30人と前週から増加。うち4店舗17人は営業時間短縮要請に応じていなかった店舗とみられるという。
 県は長崎、佐世保両市で、時短要請に応じていない飲食店が目視調査で少なくとも2店舗ずつあると説明。中村知事は応じていない店舗の利用を控えるよう求めた。また、若年層の感染が増えていると指摘。学校や保育現場でのクラスター(感染者集団)発生を防ぐため大人が節度ある行動を心掛け、子どもの健康管理にも細心の注意を払うよう要請した。

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