一寸先は闇の総裁選 段田安則“激似”岸田文雄氏リードも…飛び交う「小池百合子」の名前

ネット上でも「似てる」と話題の岸田氏(左)と段田

菅義偉首相の不出馬表明で自民党総裁選(17日告示、29日投開票)の行方から目が離せなくなってきた。すでに立候補を表明している高市早苗前総務相、岸田文雄前政調会長に加え、河野太郎行革相も出馬の意向を固めた模様。石破茂元幹事長もギリギリまで状況を見極めるつもりだ。混戦模様の総裁選の展望は――。

菅義偉首相が今月末での党総裁の任期満了をもって、首相を退任する運びとなり、焦点は後継の総裁選となる。

すでに岸田文雄前政調会長が立候補を表明し、高市早苗元総務相や野田聖子幹事長代理が意欲を見せれば、河野太郎行革相が立候補の意思を固めた。また二階派は石破茂元幹事長を担ぎ出す動きが出ている。

党関係者は「国民的人気は河野氏と石破氏が高いが、党の派閥力学ではそうとはならない。カギは安倍晋三前首相と麻生太郎財務相、二階俊博幹事長の駆け引きの争いになる」と指摘する。

河野氏は麻生派所属だが、派閥内で支持が別れており、一本化できない可能性がある。また安倍氏が事実上のオーナーともいえる細田派(清和会)は下村博文政調会長が先月、立候補を取り下げたように人材不足が否めない。

そんななか、本命と見られているのが岸田氏だ。これまで「地味」「何を言っても注目されない」などと、散々な言われようをしてきたが、今回党役員の任期を1期1年3期までとブチ上げて、覚悟を示した。

「これは在任期間5年を超える二階俊博幹事長を念頭に置いた発言なのは明らか。要するに〝二階切り〟を鮮明にしたのです。これまで党を牛耳ってきた同氏を苦々しく思っていた議員の留飲を下げ、評価を高めました」(前同)

岸田氏をめぐっては、テレビ業界からベテラン俳優・段田安則(64)に激似という声も…。

「昨年7月期の大ヒットドラマ『半沢直樹』の放送期間が、ちょうど自民党総裁選(9月8日告示、14日投開票)とかぶった時がありましたが、当時、同ドラマには段田が出演しており『岸田と段田の区別がつかん』『段田の顔を見るたびに岸田を思い出す』と笑いのネタになっていましたね」(テレビ関係者)

永田町ではさらに驚きの情報も流れているという。震源地は石破氏を担ごうとする二階派だ。

「二階氏は幹事長を降りる条件に副総裁を打診したといわれるように影響力を残したい。総裁選のメンバー次第では、二階氏と蜜月関係のある小池百合子都知事を引っ張り出してくる可能性は捨てきれない。都議選の結果を見ても分かる通り、小池氏の知名度、人気は群を抜いていて、党内の反発はあるが、選挙に勝てるのであれば目をつむる」(党関係者)

細田派は9日の派閥総会で対応を決めるとしており、17日の告示日まで各陣営の思惑が入り乱れる中、暗闘が繰り広げられることになる。

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