8月大雨被害109億円 長崎県内 土木施設、農林関係で

 長崎県は3日、先月11日からの大雨災害による現時点までの被害額について、公共土木施設は約59億3400万円、農林関係は約50億1900万円に上ると明らかにした。八万地獄(雲仙市)上部の復旧工事に向けた地質調査や測量などは来月発注を始める予定という。
 3日に開いた県議会議会運営委員会の大雨災害対策協議会で、県が被害状況や今後の対応を説明した。
 県によると被害額の内訳は公共土木施設が▽道路=約47億6400万円▽河川=約10億9900万円▽港湾=約1千万円-など。農林関係は▽農地、農業用施設=約36億5380万円▽林地、林道施設=約13億930万円▽農作物、ハウス施設=約5600万円-だった。
 このほか住宅被害は全壊5棟、一部損壊4棟、床下浸水16棟。非住家被害は全壊1棟、半壊1棟だった。
 また県は、八万地獄上部斜面の復旧工事に向けた予算手続きなどが今月中に完了する見込みと説明。調査や測量業務の発注は来月始める予定で、環境省や雲仙市など関係機関と協議の上、景観にも配慮した斜面の対策方法について検討する。

© 株式会社長崎新聞社