オリックスが9日のロッテ戦(ほっともっと)を2―2で引き分けた。先発の田嶋が8回を3安打1失点に抑える好投を見せたが、9回に抑えの平野佳が荻野に痛恨の同点弾を浴びてしまう。首位攻防戦は1勝1敗1分けに終わり、オリックスはゲーム差なしの2位につけている。
残り35試合。25年ぶりの優勝に向けて身を削るような展開が続くが、フロント関係者は「上位争いなんかしたことのない若い選手がすごい経験をできている。こういうシーズンを送ることをずっと願っていた。ずっと首位でゴールするのにこしたことはないけど、こういう戦いをすることでタフになる。これが来年以降につながる」と若手の奮闘に目を細める。
一方で球団スタッフは落ち着かないようで「選手もそうだけど、われわれも優勝争いなんて未経験。96年の優勝を知ってるスタッフも少ないので〝浮き足立つ〟というのがよくわからないですよ」と戸惑う声が聞かれ、また別の関係者は「ウチがまさか優勝なんて…。優勝って口にしたらダメになってしまいそうで、口にできないですよ。〝いけんじゃね〟くらいにしてる。子供の運動会を転ばないように願って見てる親のような心境ですよ。そんな中でクライマックスシリーズの準備を淡々とやってます」とも…。
6年連続Bクラス、2年連続最下位チームが巻き起こす番狂わせ。選手もスタッフも緊張感が高まってきている。