高級ホテル「五島リトリートray」 来年夏開業 全室から海、露天風呂も

2022年夏開業予定の「五島リトリートray」のロビーのイメージ図(双日提供)

 大手商社の双日(東京)などは10日、長崎県五島市の景勝地、鐙瀬(あぶんぜ)地区で建設中の高級リゾートホテルの名称を「五島リトリートray(レイ)」とし、2022年夏に開業すると発表した。
 箱根(神奈川県)や壱岐市などでホテル運営を手掛ける温故知新(東京)と連携する。地上3階、26室。料金は、2人1部屋1人当たり1泊2食付き4~5万円(税込み)からの見込み。「祈りの島、光の宿」をコンセプトに、全室から眼前に広がる海を見渡すことができ、露天風呂付き。レストランなども用意する。
 市は19年、同地区の市有地約1万5千平方メートルについて、富裕層向け宿泊施設の建設を軸に、雇用創出や交流人口拡大を図るプランを公募。地方の活性化に取り組む双日が応募し、事業者に決定した。100%出資のホテル事業会社が今年3月に着工、建設を進めている。
 鐙瀬地区は福江島南東部にあり、背後には五島市のシンボル鬼岳を望む。コロナ禍で昨年の観光客数は激減したものの、市内には世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産などがあり、観光客の回復の中で、ホテル事業の安定した収益が見込めると判断した。双日は「五島の魅力を広く伝え、さまざまなコンテンツ開発を通じて、地域活性化に貢献したい」としている。

「五島リトリートray」の客室のイメージ図(双日提供)

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