Moto3:佐々木歩夢「諦めなかったら表彰台に上がれた。長い間この時を待っていた」/MotoGP第13戦アラゴンGP

 9月12日、スペインのモーターランド・アラゴンで行われた2021年MotoGP第13戦アラゴンGP Moto3クラスの決勝で佐々木歩夢(Red Bull KTM Tech 3)は16番手グリッドからスタートして3位表彰台を獲得した。

 昨年、同地モーターランド・アラゴンで開催された第12戦テルエルGPで2位に入り、Moto3クラスで初の表彰台を獲得した佐々木。今年もアラゴンでの表彰台が期待されていた。

 しかし、今大会は「バイクのセットアップは100%ではありません。もっと欲しかったのでプッシュしていましたが、もう限界に近づいています」と語る通り、初日、予選日ともにセットアップがうまく進まなかった。

 そのため、FP1は15番手、FP2は12番手、FP3は16番手と上位に食い込むことができず、予選はQ1からのスタートとなる。そして、Q1では3番手タイムを記録し、Q2に進出したが、6列目16番手グリッド獲得に終わった。

Moto3:佐々木歩夢(Red Bull KTM Tech 3)/2021MotoGP第13戦アラゴンGP

 19周で行われた決勝は6列目からのスタートとなり、オープニングラップで17番手にポジションを落とすが、翌周以降は少しずつ順位を回復させる。

 4周目には9番手まで浮上し、以降はひとつずつオーバーテイクしていく。10周目には6番手となり、トップ争いの集団のなかでポジションの維持を試みる。

 その後、一時は7番手になり集団から離されそうになるが、前車に着いていき、残り4周に前を走る2台が転倒したことから4番手に浮上する。

 終盤は4番手や5番手とポジションを入れ替えるが、ラストラップは3番手まで順位を上げ、バックストレートで後続のマシンのスリップストリームを走行ラインを変えながらかわして、見事3位でフィニッシュし、2位に入ったチームメイトのデニス・オンジュとともにダブルで表彰台を獲得した。

Moto3:デニス・オンジュ(Red Bull KTM Tech 3)/2021MotoGP第13戦アラゴンGP

■佐々木歩夢 決勝結果:3位
「今週は、難しいフィーリングでスタートしましたが、チームと一緒に頑張ってきました。昨日(の予選)は16番手で終わってしまいました」

「今朝は、改善できる小さな部分をいくつか見つけて、レースでは前に集中して、ひとりずつパスしようとしました」

「僕たちは強かったし、頭も良く使って、諦めませんでした。すると表彰台に上がることができました。今年は、怪我やいろいろなことが重なったので、かなり長い間この時を待っていました。難しい状況で、期待していたシーズンではありませんでした」

「3位になれたことは良かったですが、優勝ではありません。今は、残り5レースがあり、そのなかで改善し、より強くなることができます。もっと素晴らしい結果を残せるように頑張ります」

© 株式会社三栄