AKB48横山由依 晴れて12月卒業…NGT騒動の2年前は「予定」固辞していた

12月での卒業を発表した横山由依(©AKB48)

アイドルグループ「AKB48」の前総監督・横山由依(28)が12日、グループからの卒業を発表した。決断した理由を「思い描いてきた夢がより具体的に見えてきた」と語ったが、取材によれば〝夢〟は「女優」。48グループを巻き込んだ騒動で、卒業を思いとどまったこともあったという。

横山は2009年9月にAKB48の9期生オーディションに合格。15年12月の10周年記念公演で、高橋みなみからバトンタッチし、2代目総監督に就任。19年3月いっぱいで3代目・向井地美音に引き継ぐまで、3年4か月務めた。

ステージで、横山は決断した理由について「ここ最近、私が以前から思い描いてきた夢がより具体的に見えてきたので、一歩踏み出そうと決断しました」と説明した。

頼もしい若手の台頭でグループの新しい流れを感じたことも告白。その上で「加入して12年いたんですけど、本当に大切で宝物のような仲間に出会えたこと、どんな時も応援してくださるファンの方に出会えたこと、AKBでかけがえのない大切な経験をさせていただいたこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と語り、自身について「夢とか希望を持っていただけたり、明日から頑張ろうという活力のような存在でいたいなと思っています」と誓った。

時期は未定ながら卒業コンサートは開催予定。東京・秋葉原にあるAKB48劇場での卒業公演は12月9日を予定する。

横山は「あと3か月ですけど、これからも応援してくれたらうれしいですし、今後もAKB48をよろしくお願い致します」と頭を下げた。

加入時は歌手としての夢を口にしていた横山。最近は舞台を中心に女優としても活躍しており、6月まで「熱海五郎一座」の舞台「Jazzyなさくらは裏切りのハーモニー~日米爆笑保障条約~」に出演。10月には主演舞台・ブランニューオペレッタ「Cape jasmine」(東京・日本青年館)が控える。「今も歌も変わらず大好きですが、ミュージカルなどお芝居の世界では歌を披露する機会も多くある。卒業後は女優を軸に幅広く活動すると思います」とは関係者。

これまでノースキャンダルを貫いてきた一方、真面目な性格で大所帯グループをまとめる立ち位置を常に求められ、苦悩した時期も長かった。

19年3月で総監督を引き継いだが、その直前の1月にNGT48メンバーの自宅に男性ファンが押しかける被害に起因した騒動が起きた。

横山はその後のコンサートでファンに謝罪。「私も総監督として、今後の内容を含め、運営に厳しく言わせていただきました」と明かした。

「騒動前から総監督を引き継いだ上で卒業する予定は決まっていたが、48グループ全体を巻き込んだ状況で卒業を固辞した。年齢的にも30歳が迫り、〝自分の人生なんだから〟とソロの道に進むことを勧める声も多かったが、『卒業できません』と。向井地らとも話し合ったり、グループのために奔走した」(前同)

最近は演技のため、新聞や本を読むなど人としての成長する努力も続けていたという。

卒業公演の前日12月8日は自身29歳の誕生日で、AKB48は16周年を迎える。「卒業はグループの記念すべき日を見届けてから」という思いも隠されていそうだ。

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