西日本 九州を中心に大雨のおそれ 週後半は台風14号が本州接近か 今後の動向に注意

 強い台風14号は東シナ海で動きが遅くなっているが、西日本は引き続き大雨のおそれがある。
 九州南部は土砂災害に厳重な警戒が必要で、その他の地域も低い土地の浸水や河川の増水、落雷や竜巻などの突風に注意が必要となる。

西日本は大雨警戒

 強い台風14号は東シナ海で動きが遅くなっているが、秋雨前線の影響で西日本は大気の状態が非常に不安定となっている所がある。九州を中心に、これから今夜にかけて活発な雨雲のかかる所があり、局地的に非常に激しい雨の降るおそれがある。いったん雨が弱まっても、土砂災害などに油断できない状態が続きそうだ。

 東日本は、すでに東海で雨の降っている所があるが、14日(火)午後は雨の範囲が関東にも広がる見込み。今夜の関東は南部の沿岸で雨が降りやすく、東京都心は夕方から傘があると安心だ。
 一方、北日本は日本海側を中心に午後も晴れて、快適な気温の所が多く過ごしやすい見込み。

台風14号 今後の動きと注意点

 動きの遅い台風や前線の影響で、16日(木)にかけても同じような天気の続く地域が多い。西日本は太平洋側を中心に雨の量が多くなり、台風の動向によっては17日(金)も局地的に雨が強まり、さらに土砂災害の危険度が増すおそれがある。

 なお、台風は16日(木)午後から東あるいは北東に進路を取り始め、17日(金)以降は速度を上げながら東寄りに進み、その後は温帯低気圧に変わり、北陸や北日本方面に進む見通し。台風が温帯低気圧に変わるといっても、かえって広い範囲で強い雨や強風、高波に注意・警戒が必要になることが多い。今回の場合、日本海で低気圧の進行速度が速まることをあわせて考えると、北陸や北日本を中心に、雨や風に対しては台風接近時と同様の備えをした方が良さそうだ。

19日(日)天気回復

 19日(日)は低気圧が日本の東へ離れて、全国的に晴れる所が多くなりそうだ。太平洋側を中心に気温が高く、関東から西は日中は30℃を超える所がある見通し。
 20日(月・敬老の日)は、より晴れる地域が多くなりそうだ。北日本は朝晩の気温が下がり、秋晴れの所が多いものの、西日本はまだ最高気温は30℃を超える地域が多い見込み。

(気象予報士・高橋和也)

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