進行協議打ち切り、判決を 諫干請求異議訴訟差し戻し審 国が意見書

© 株式会社長崎新聞社

 国営諫早湾干拓事業の開門確定判決を巡る請求異議訴訟の差し戻し審で、「開門」「非開門」のいずれも前提としない和解協議入りを提示した福岡高裁に対し、国が「もはや応じることはできない」として速やかに進行協議を打ち切り、判決言い渡しを求める意見書を提出したことが15日、分かった。国が和解協議を拒否する姿勢をより明確にした格好だ。開門派弁護団は「独善的」と反発している。
 同高裁は4月、国と開門派双方に和解協議入りを書面で提案したが、「開門」「非開門」の方向性は示さなかった。国は7月、「開門の余地を残した和解協議の席に着くことはできない」とする意見書を提出。これに対し、同高裁は▽国が言う「非開門前提の和解協議」の具体案▽開門派が提案している今後の具体的な和解協議の進め方への見解-を示すよう国に求めていた。
 新たな意見書は今月10日付。開門派弁護団によると、国は意見書で、非開門前提の和解協議について「(有明海再生の)基金案以外の具体的な和解条項案があることを念頭に置いたものではない」、開門派の提案については「回答の必要を認めない」とした。
 農林水産省は取材に「『非開門・基金案』の考えに沿った対応が適当で、非開門前提の和解協議なら真摯(しんし)に検討する用意がある」とした。