海きららの人気者「タマカイ」デビュー25周年 「開館したら会いに来て」

来館25周年を迎えた、人気者のタマカイ=佐世保市、海きらら

 長崎県佐世保市鹿子前町の九十九島水族館(海きらら)の人気者「タマカイ」が、同館での“デビュー”25周年を迎えた。他の魚を圧倒する巨体は存在感抜群だ。
 タマカイは、ハタ科の大型魚類。1996年9月6日に、地元漁師が平戸市で引き上げ同館に寄贈した。現在、体長約1.85メートル、体重約80キロで、大きさは25年前からほぼ変わらないという。年齢は不明。
 約20年間タマカイを見守っているクラゲ・魚類課の百武可奈子さん(40)によると、こだわりが強く、来館してしばらくは、飼育スタッフのエサの手渡しとタマカイが近づいてくるタイミングが合わないとエサを食べてくれなかったという。
 「エサを食べてもらえるようになることが、新人飼育員の登竜門になっていた」と百武さん。ただ、年を重ね性格が円くなったようで、最近は多少タイミングがずれても食べてくれるようになったそうだ。
 デリケートな側面もあり、水温が少し上がったり、新しい魚類が入ったりすると、体調を崩すこともあるという。
 百武さんは「水族館の人気者として、これからも元気で一日でも長く生きてほしい。今は閉館中だが、開館したら会いにきて」と笑顔で話した。


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