エンゼルス・大谷翔平は宇宙人ではない! 登板回避に米メディアが称賛と気遣い

大谷の今季中の登板はあるのか(ロイター=USA TODAY Sports)

エンゼルスの大谷翔平投手(27)が右腕の痛みで17日(日本時間18日)に予定していた本拠地でのアスレチックス戦の登板を回避したことが波紋を広げている。

マドン監督は16日(同17日)の敵地でのホワイトソックス戦前に大谷の登板回避を発表すると地元紙は悲観的に報じた。オレンジ・カウンティー・レジスター(電子版)は「大谷は、すでに今季最後の投球を投げてしまったかもしれない」、ロサンゼルス・タイムズも「大谷がシーズン終了までに再びマウンドに立つ保証はない」と報じた。

1918年のベーブ・ルース以来となる「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業達成にあと1勝と迫っているが、次回登板は白紙。オレンジ・カウンティー・レジスター紙のジェフ・フレッチャー記者が自身のツイッターで「大谷の調子が数日後に戻ったら、大谷は投球すべきか?」というアンケートをしたところ、57・4%が「イエス」と回答。ファンは偉業達成を期待している。

回復すれば大谷はマウンドに上がるだろうが、バリースポーツ(電子版)は17日に「翔平を守れ!エンゼルスは大谷を2021年はもう投げさせるべきではない」との見出しで、今季の登板継続に断固反対した。

「エンゼルスは大谷翔平の痛む腕に耳を傾け、大リーグ史上最高の実験をシャットダウンすべきだ。大谷は、少なくとも2021年は投球をやめる必要がある。このショーは、すでに十分続いた。もう時間だ」

その上で「彼は自分を証明してみせた。大谷は1人でありながら2つの特異な才能を持つユニコーンだ。誰も予想できなかった、44本塁打、23盗塁、136奪三振、防御率3・36、115回1/3を築いた」と今季の成績を称賛するとこう続けた。

「大谷は宇宙人でもなければ、サイエンスフィクションの人物でもない。彼もただの人間であり、その彼の体が『もう十分』と言っている」

マドン監督は今後、数日間を様子を見て決めるとして判断を先送りしている。果たして今季中に投手・大谷を見ることはできるのか。偉業達成は見たいが、来季以降を考えると…。複雑な心境だ。

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