町活性化へアイデア続々 五ケ瀬中生、提言を発表

町の活性化へアイデアを発表する五ケ瀬中3年生

 若い柔軟な発想で町を活性化―。五ケ瀬町・五ケ瀬中(国生尚校長、59人)で22日、3年生が町に施策を提言する「五ケ瀬デザインプロジェクト」があった。小中学校9年間を通し古里の魅力や課題を学んできた17人が、具体策を発表した。
 「スキー場を夏も活用すれば、観光客が増え赤字もなくなる」と提案したのは、佐藤駿輝さん(15)。暖冬に悩む五ケ瀬ハイランドスキー場の一部を高機能の人工マットに張り替えることで、少ない雪でも営業できる上、水をまけば夏でも滑走可能な「サマーゲレンデ」になると訴えた。
 興梠絢乃さん(15)は、コロナ禍でも町を広くPRできる手段として、人との接触を避けられる自動販売機に着目。「町フォトコンテストで選ばれた写真をラッピングしたご当地自動販売機を町内外に設置し特産品を販売することで、コロナに関係なくPRできる」と発表した。
 生徒は町職員や町内外の事業所などへの聞き取りなどを通し、アイデアを膨らませてきた。発表会場を訪れた原田俊平町長や町職員、地域住民らは、考え抜かれた提言にうなずき、聞き入っていた。
 過去には、実現した提言もある。昨年の発表で入賞した「ピアノの音色で町を元気に」とのアイデアを受け、同町教委は今年3月、五ケ瀬ワイナリーにストリートピアノを設置した。

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