メッツのエプスタイン招聘は実現せず 「フィットしない」と判断

レッドソックスとカブスの2チームをワールドシリーズ制覇へ導いたセオ・エプスタインは、メッツの新たな編成本部長の候補として名前が挙がっていたが、メッツがこのビッグネームを候補者リストから除外したことが明らかになった。関係者によると、メッツのスティーブ・コーエン・オーナーは今週、エプスタインと話し合いの場を設けたものの、「エプスタインが求めているものにフィットする機会ではない」ということで双方が合意したという。ただし、話し合い自体は友好的な雰囲気で行われたようだ。

2004年にレッドソックス、2016年にカブスでワールドシリーズ制覇を経験したエプスタインには「1986年以来世界一から遠ざかっているメッツでも同じことをしてくれるのではないか」という期待感があった。しかし、コーエンとエプスタインが話し合いを行った結果、「エプスタインは現在のメッツにはフィットしない」という結論に至ったようだ。エプスタインは現在、メジャーリーグ機構のオフィスでコンサルタントを務めている。

もう1人、ビッグネームの候補としてはアスレチックスのビリー・ビーン副社長が挙がっているが、メッツが接触を試みようとしていることについて「知らない」と話している。メッツのサンディ・アルダーソン球団社長はビーンの師匠的な存在だが、ビーンは「彼が僕に接触しようとするのであれば、アスレチックスのジョン・フィッシャー・オーナーを経由する必要があるだろう」との考えを述べた。

第3の候補としてブリュワーズのデービッド・スターンズ編成本部長の名前も取り沙汰されているが、ポストシーズンに進出したブリュワーズはまだシーズンが終わっておらず、まだアプローチできない状況だ。昨オフにはブリュワーズのマーク・アタナシオ・オーナーがスターンズの流出を拒絶しており、今オフもメッツはスターンズとの面接すら実施できないかもしれない。

頂点を狙えるチームを作るべく、ビッグネームの招聘を目指しているアルダーソンだが、まだ具体的な道筋は見え始めていないようだ。

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