中日・根尾 念願の一軍ショート出場も…来季はイバラの道 内、外野とも大激戦区化

来季で入団4年目となる中日・根尾(東スポWeb)

中日・根尾昂内野手(21)が来季ついに正念場だ。

16日のヤクルト戦(神宮)では3か月ぶりに一軍出場を果たし、5回に同点適時打を放つなど5―3の逆転勝利に貢献。今季限りで退任する与田監督の意向もあり、プロ初の「1番・遊撃」起用に応えて「ずっとショートで出ることを目標にして、そこでチームの勝利に貢献することを、僕のステップとして目指してきたので。このチャンスをいただけたことがすごくうれしかった。これをものにできるようにしたい」と闘志を燃やしている。

しかし、来季は今季以上にレギュラー争いが激化するのは必至。今季は主に左翼で外野スタメン出場してきた根尾だが、得点力不足に悩む中日は今秋のドラフトで1位・ブライト健太外野手(上武大)、2位・鵜飼航丞外野手(駒大)、6位・福元悠真外野手(大商大)と右の大砲候補として即戦力野手を3人も指名。さらに新監督就任が確実な立浪氏は左翼か右翼でクリーンアップを任せられる一発長打のあるDeNA・オースティンのような新外国人の獲得を熱望している。

チーム関係者は「今年のような野手ドラフトは異例だし、いくら強肩の根尾といえども、来年も外野手としてスタメンで出るのは今年以上に難しい。新戦力だけでなく、岡林、渡辺、伊藤、三好、福田、加藤(翔)らもいる。内野は内野で根尾本人が希望しているショートどころか、セカンドだって立浪新監督は長打が魅力の石川(昂)に期待を寄せているし、そう簡単にチャンスはなさそう」と指摘する。

確かに内野でも正遊撃手の京田の壁は依然として高く、今季不本意な成績だった三塁・高橋周、二塁・阿部の巻き返しもあれば、石川昂、高松、石垣、土田ら若手のほか、三ツ俣、溝脇、堂上らもスタメン争いにひしめいている。

まさに来季4年目を迎える根尾にとっては試練の年となるだけに、今季残り4試合で立浪新監督に向けて少しでもアピールしておきたいところだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社