平戸市長 黒田氏4選 実績訴え新人破る

4選を果たし花束を受け取った黒田氏(右)=17日午後9時51分、平戸市内

 任期満了に伴う平戸市長選と市議選(定数18)は17日、投開票が行われ、市長選は無所属現職の黒田成彦氏(61)=自民推薦=が、行政書士で無所属新人の松本和之氏(67)を破り、4選を果たした。市議選は深夜にかけて相次いで新議員が決まった。
 市長選の主な争点は「黒田市政3期12年の評価と継続」。黒田氏は2、3期目が無投票で、今回は2009年の初当選以来12年ぶりの選挙。3期目後半に襲った新型コロナウイルス感染の防止対策では「地元医師会などと連携したスムーズなワクチン接種業務が行政と民間事業所、市民の連携・協調で推進できた」と強調。新型コロナの影響などから3期目は市政懇談会が開催できず「市民の声を聞く機会が無かったのは事実」と市民の反応を測りかねていた。だが、170を超える団体などの推薦を受け、強固な後援会組織、圧倒的な知名度を背景に4選を果たした。
 松本候補は「無投票阻止」を掲げ出馬。「(黒田市政の目玉政策の一つ)『城泊』事業など観光施策より、地域間格差解消」など身近な課題解決を主張。草の根運動で、現職の批判票取り込みを図ったが及ばなかった。
 市議選には20人(現職12、元職1、新人7)が立候補し、深夜まで開票作業が続いた。
 当日有権者数は2万5499人(男1万1927、女1万3572)。投票率は市長選が75.09%、市議選は75.08%。市長選は前回(09年)を11.06ポイント下回り、過去最低だった=市選管調べ=。

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