韓国民族団体「独立運動家は日本人ではなく帝国主義と戦った」「韓国人の差別意識は日帝の残滓」

『親日人名辞典』を編んだ韓国の有力民族団体「民族問題研究所」が、どのような団体かを報じる記事が韓国紙に掲載されている。

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京畿日報は18日、『日帝残滓清算および抗日企画シリーズ』の13回目記事として、『独立の歌が日常に広がる日』というタイトル記事を掲載し、民族問題研究所の取り組みについて伝えた。

「立ち上がった、立ち上がった、朝鮮の独立性が、十年を耐え忍び立ち上がった。三千里錦水江山二千万民族、生き返った、生き返った、この一声に万歳万歳万々歳」(本紙訳)

同紙は、日本植民地期に独立運動らが作った歌(上記)を紹介しつつ、「私たちが忘れてはならない歌だが、現実には、これを知っている人は珍しい」とし、若い世代が独立運動家の戦いを暗記科目としてのみ覚えている現状や、独立運動を通じて解放を成し遂げたりした国の中で独立運動家が紙幣に登場しない唯一の国が韓国であることなどを挙げ、独立運動精神の継承の意義を強調した。

同紙は、民族問題研究所が2017年に『抗日音楽330曲集』を出版したことを紹介し、現在に至るまで「国民が抗日音楽を簡単に聞いて歌えるように努力している」と伝えた。

独立義士として韓国で称えられる安重根

同紙によると、パン・ハンジク民族研究所企画室長は「韓国抗日独立運動の歌の特徴は、叙情的に、ふるさとを描く部分が多い。多くの独立運動家たちが故郷を離れ亡命し、独立運動を展開したので、故郷の懐かしさが詰まっている」と述べた。

続けて、「このような抗日歌を学校の鐘、公共交通機関の中の音楽などで活用できるようにするために努力を傾けている。国民が独立運動の歌を聴いて口ずさむことが目標」であると伝えた。方法として学校の休憩時間などに鳴るチャイムの音を抗日音楽のメロディにすることで「独立運動の生活化」が可能になると主張した。

彼は、過去に学校教育で使用された音楽の教科書に親日作曲家が作った曲が多かったことや、現在はそれを取り除いたことにも言及した。

パン室長は、「(韓国で)親日問題は長い間触れてはならないタブーの領域であった」としつつ、韓国が民主化されて以降、人々が勇気を出して語ることができるようになったとし、現在の運動に繋がったと説明する。

パン室長は、今なお、独立運動家の一部が存命であることに言及しつつ、将来不在の時代になったときに備え、我々がどのような教育をすべきかを「真剣に悩む必要あるとき」であるとし、「民族問題研究所は、このような問題に対して、生活の中で簡単に独立運動家を満たすことができる方法を探している」と述べている。

そのための楽曲の普及であり、他にも地域通貨に独立運動家の顔デザインを施すなどの取り組みを行っているという。

一方でパン氏は、「私たちが知っておくべきことが、独立運動家たちが日本の帝国主義と戦ったのであって、日本や、日本人に挑んだという事ではないということである。またそのような帝国主義、ファシズムがどのような形で私たちの社会に残っているかを振り返らなければならない」と強調した。

続けて、「日帝が朝鮮人を卑下する姿が、現在私たちが東南アジア地域の人々や難民を無視する姿、学歴や地域で差別を置く姿と似ている」とし「日帝残滓清算ということは彼らが残された有形無形の制度や精神などを変えることである。歴史を真に学ぶということは、今の時代にどうすべきか投影すること」であると述べている。

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