佐藤輝も目覚めた! 矢野・阪神が“コロナ完封”で逆転Vへ

3ランを放ちガッツポーズの阪神・佐藤輝(東スポWeb)

逆転Vへ、シーズン最後のビジターも連勝フィニッシュだ。阪神は24日の広島戦(マツダ)を7―2で快勝。不振の怪物ルーキー・佐藤輝明内野手(22)がついに眠りから覚めた。

2回一死一、三塁で広島・九里から「久しぶりだったので気持ちよかった。打った瞬間いったと思いました」と右翼席へ特大の24号先制3ラン。8月19日以来の一撃に矢野燿大監督(52)も「いつ以来や!?一番、ええところで出てくれてよかったし、大きいし」と、チームのテンションを一気に上げた。

その後も鯉投手陣から10安打7得点。先発の伊藤将司(25)が6回途中4安打1失点と江夏豊以来、54年ぶりの新人左腕の2桁勝利。完勝で26日の今季最終戦に、悲願達成ののぞみをつないだ。

これで18日の広島戦から引き分け2つを挟み4連勝。1週間負けなしの粘り腰で逆転Vへの執念を見せ続けているが、ブレない姿勢はグラウンド外でも同じだ。

コロナ禍のシーズン。今季はここまで遠征先ではすべて外食や不要不急の外出を禁じ、各球団が感染防止に務めた。だが、政府による緊急事態宣言も全国的に解除され実際に10月に入り時間帯等、制限付きながら遠征先での外食をOKにする球団も出てきており、セでは広島が制限緩和の有力スポットでもあった。

だが、猛虎に〝規制緩和〟の動きはなし。関係者も「今年はCSや日本シリーズでも、最後まで。(遠征先は)今まで通り。ここまで頑張ってきたわけですから」と公式戦最後の遠征地・広島でも自粛メーンの生活を貫き、キャンプからレギュラーシーズン終了まで、チーム内からひとりのコロナ感染者も出さない〝完封〟を達成した。

年間を通じ、チームの結束力をグラウンド外でも証明した矢野阪神。あとは目前にある悲願を奪い取りに行くだけだ。

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