「新幹線楽しみ」 諫早駅のレールウォークに1000人 ホーム見学も 

諫早駅で新幹線の線路沿いを歩く「レールウォーク」があり、約千人が一足先に開業気分を楽しんだ=諫早市

 九州新幹線長崎ルートの暫定開業を来年秋に控え、長崎県諫早市の諫早駅で7日、新幹線の線路沿いを歩く「レールウォーク」が開かれた。秋晴れの下、家族連れら約千人が新幹線ホームの見学や貴重な体験を楽しみ、開業に思いをはせた。
 開業への機運醸成を目的に県と同市が開催。募集定員880人に対し、県内外から約7300人と応募が殺到したため、急きょ定員枠を拡大して対応した。
 コロナ感染防止と安全確保のためグループに分けて実施。ヘルメットをかぶった参加者は完成間近の新幹線ホームから保守点検用の階段を使って線路に降りると、上下線の二つのレールの間などを通って長崎方向へ片道約400メートルを往復した。ホームなどには新幹線整備について紹介したパネルも掲示。参加者は記念撮影したり、関係者に質問したりするなどして一足早く開業気分を味わった。
 工事発注元の鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、暫定開業区間(武雄温泉-長崎)は電気や信号、通信設備など一部工事が残るが、ほぼ完成に近付いている。
 諫早市内から親子2人で参加した古賀敬一さん(55)は「新幹線の線路は広く、がっちりしていた。人流、交流が増え、諫早や本県に活気が出てくれればと思う」と期待を込めた。小学4年の長男悠生君(9)は「新幹線に乗るのが楽しみ」と笑顔を見せた。

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