食や景色楽しみ快走 長崎で「ツール・ド・ちゃんぽん」 3年ぶり開催

コバルトブルーの海を横にさっそうと走る参加者の親子=長崎市伊王島町

 サイクリングしながら長崎の景色と食を楽しむ「ツール・ド・ちゃんぽん」が7日、長崎市の伊王島海水浴場を発着点とする3コースで3年ぶりに開かれた。九州内から300人以上が参加し、秋の晴天の下、コバルトブルーの海や端島(軍艦島)などを眺めながら爽やかな汗を流した。
 県内の自転車愛好家らでつくる実行委(坪田洋一郎会長)が2012年から開き9回目。タイムを競わず、ゴール後はちゃんぽんを味わい、温泉に入る。市南部の野母半島を巡るエキスパートコース(85キロ)とベーシックコース(55キロ)では、途中の四つのエイドステーションでカステラやハトシなどの長崎名物も堪能できる。
 今年は、自転車競技をテーマにした人気漫画「弱虫ペダル」の作者で同市出身の渡辺航さんも初めて参加。開会式で「こんな海と山が見えて走る機会は多くない。楽しみながら走りたい」と述べた。
 ファミリーコース(25キロ)に夫と娘と参加した福岡市の栄養士、緒方美佐子さん(42)は「コロナで外出できなくなり自転車に乗ることが増えた。『弱虫ペダル』の作者に会えるのを楽しみに家族と頑張った」。佐賀県から父と参加した福岡教育大付属久留米小5年の森山元晴さん(11)は「いろんな絶景が見られて、(参加者)みんなと一緒に走れてよかった」と笑顔で話した。


© 株式会社長崎新聞社