トレード市場の主役はアスレチックスとレッズ 主力放出の可能性

今年7月末のトレード・デッドラインではカブスとナショナルズの2チームが主力選手を次々に放出して大規模なチーム解体を敢行し、トレード市場の主役となったが、メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が複数の関係者から得た情報によると、今オフのトレード市場の主役になるとみられているがアスレチックスとレッズの2チームだ。ともに年俸総額の削減に動く見込みであることが報じられており、今オフのトレード市場において「積極的な売り手」になることが予想されている。

フェインサンド記者は、ナ・リーグのある球団幹部の「この2チームはこの冬、すべての選手を手放す可能性があるんじゃないかな。FA選手に大金を投じたくないチームはプロスペクトを用意すれば、この2チームから優秀な選手を獲得することができる」というコメントを紹介。すでに球界の内部でも「アスレチックスとレッズは売り手」という認識が広まりつつあるようだ。

アスレチックスでトレード候補として他球団からの注目を集めそうな選手は、正一塁手マット・オルソン、正三塁手マット・チャップマン、先発ローテーションを担うフランキー・モンタス、クリス・バシット、ショーン・マネイアといった面々。バシットとマネイアは来季終了後にFAとなるため、今オフ中に放出される可能性が極めて高く、2年後にFAとなるオルソン、チャップマン、モンタスも条件次第ではトレードが実現するだろう。

一方のレッズは、すでに先発右腕ルイス・カスティーヨのトレードを検討中であることが報じられており、他にはカスティーヨとともに先発ローテーションを担うソニー・グレイとタイラー・マーリー、正左翼手ジェシー・ウィンカーらがトレード候補になるとみられる。4選手ともあと2年保有可能であり、カスティーヨ、ウィンカー、マーリーの3人は年俸調停権を持っている。グレイは来季が3年3200万ドルの契約最終年であり、2023年は球団オプション(年俸1200万ドル)だ。

今オフは豊作と言われるFA市場はもちろん、アスレチックスとレッズが主役になるであろうトレード市場からも目の離せない日々が続きそうだ。

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