シンダーガードと契約合意のエンゼルス 残りの補強資金は?

メッツからFAとなったノア・シンダーガードと1年2100万ドルで合意したことが報じられているエンゼルス。トミー・ジョン手術により直近2シーズンで2試合しか登板していないとはいえ、完全復活すればエース級の実力を持つ大きな戦力である。しかし、補強ポイントの多いエンゼルスがポストシーズン進出を狙うためには、シンダーガード1人を獲得しただけでは十分ではない。さらなる先発投手補強も噂されるが、エンゼルスの補強資金はどれくらい残っているのだろうか。

ペリー・ミナシアンGMをはじめとするエンゼルスのフロントオフィスからペイロールの増減に関する明確なコメントは出されていない。今季のペイロールは1億8000万ドル強。現時点で来季の年俸が確定している5選手の合計は1億1000万ドルを超えており、簡単に言えば、残りの選手を7000万ドルで用意しなければならないということになる。

◆来季の年俸が確定している選手
マイク・トラウト 3711万6667ドル
アンソニー・レンドン 3657万1429ドル
ジャスティン・アップトン 2800万ドル
大谷翔平 550万ドル
デービッド・フレッチャー 400万ドル
合計1億1118万8096ドル

◆年俸調停権を持つ選手の予想額
マックス・スタッシ 270万ドル
マイク・マイヤーズ 220万ドル
フィル・ゴスリン 150万ドル
ジュニア・ゲラ 130万ドル
フランクリン・バレート 70万ドル
合計840万ドル

年俸調停権を持つ5選手を含め、上記の10選手だけで合計は約1億2000万ドル。ここにジャレッド・ウォルシュら年俸調停権を持たない選手や新たに獲得するシンダーガードの年俸が加わる。それらを踏まえ、「Roster Resource」はエンゼルスの来季の年俸総額がすでに1億5000万ドルを超えていると算出。つまり、ペイロールの増額がない限り、エンゼルスが残りの補強に使える資金は3000万ドル前後である。

エンゼルスはこの3000万ドルを使い、先発投手のさらなる補強、ブルペンの補強、可能ならば遊撃手や控え捕手の補強も行わなければならない。ライセル・イグレシアスとアレックス・カッブとの再契約だけで残りの補強資金の大半が消えてしまう可能性もある。ブランドン・マーシュやジョー・アデルを駒にしたトレードの可能性も含め、ミナシアンGMの手腕が問われることになりそうだ。

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