少年野球の現場に残る“悪しき風習” 子どもを守るために親がすべきことは?

子どもを守るために親がすべきことは?

悩みと向き合う指導者を取材し、得た回答を紹介します

First-Pitch編集部では野球に関わる人たちの疑問解決のヒントを届けていきます。「First-Pitchコーチ」と題し、取材に基づいた参考例を紹介します。今回は「少年野球の保護者が抱える悩み」についての後編。古い体質に悩む方が多いと聞きます。現場から聞こえてきた声をもとに、現場に出ている指導者さんから話を聞き、解決策をご紹介していきます。【後編】

○チームの活動が時代に合ってない、野球界の古い体質が蔓延っている

令和になった現在も、野球界に残っている“悪しき風習”の存在は否定できないでしょう。それは暴力や暴言であったり、「とにかく走れ」という説明のない、押しつけの習慣だったり、様々ありますが、それらを「時代に合っていない」と思う保護者の方々が大半を占めるのではないでしょうか。

この解決策においては「チームを変える」ことに尽きると思います。

人格を変えることが難しいように、古い体質の指導者のやり方を変えさせることは困難を極めます。時代に沿った指導ができていない人間に、指導方針を変えるよう糾弾すれば、トラブルになることは免れないでしょう。

通っている塾の授業方針が合わなければ塾を変えるように、チームの指導方針が合わなければチームを変えてしまうのが一番合理的だと思います。重要なのは、「子どもを守ってあげられるのは親しかいない」ということです。何か起こってしまう前に、我が子を守るため決断することが大切でしょう。

指導を受けた子どもが迷ってしまう事案

○指導者間でやりたいことに差異がある

指導者同士で知らぬ間に意見が食い違い、選手が困ってしまう事態は、野球だけでなくどんな競技でも度々起こります。「監督にはA、コーチにはBを練習しろと言われたけど、うちの子はどっちを練習すればいいの?」と思われることもあるかと思います。

これをこのまま放置しておくと、子どもはさらに困ってしまい、結局どっちつかずという状態になりかねません。そのため、分からない場合は監督に確認を取ることがいいと思います。

そのあたりの意識の高い監督さんなら、コーチと連携を図って、指導を一本化してくるでしょう。そうでなかった場合も、「後でコーチには伝えておくから、この練習をしておいてほしい」とアドバイスはくれるはずです。

指導者間での問題は、選手と保護者だけで解決するのは難しいケースが多いので、まずは質問することに尽きると思います。

以上、保護者からよく聞くお悩みの解決案でしたが、これを参考に保護者の皆様のお悩みが解消され、我が子の野球のサポートに集中できるようになれば幸いです。

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