国交省「地域づくり」表彰 「DEJIMA BASE」の活動に審査会特別賞

「DEJIMA BASE」が7月26日に実施した「はしふき」活動(長崎市提供)

 地元の人の自主的な取り組みが地域活性化につながった事例をたたえる国土交通省の「地域づくり表彰」で、長崎市の市民団体「DEJIMA BASE(デジマベース)」が本年度の審査会特別賞に輝いた。同市の出島表門橋や出島地区に愛着を持ってもらおうと、市民が橋を拭く活動「はしふき」を継続。交流を生み、地区への関心を高めた点が評価された。
 表彰は1984年に始まり38回目。本年度は全国から30件の推薦があり10団体が選ばれた。市によると、同市の団体が選出されたのは初めて。
 デジマベースは、出島表門橋の設計に携わった会社員の江口忠宏さん(45)ら有志5人の団体。2018年から毎月第2、4月曜日の夕方、ぞうきんを市民に貸し出し、橋を拭く活動を続けている。参加自由、手ぶらで来られる気軽さから活動は広がり、3年半で延べ約1400人が参加した。このほか、橋近くの出島表門橋公園の利用申請を代行するなどイベント開催をサポートしてきた。
 13日、同市尾上町の出島メッセ長崎であった表彰式で、同省の呉祐一郎地方振興課長が江口代表に表彰状を手渡した。江口代表は取材に「何かやりたい人の背中を押してあげる取り組みが評価を受け光栄。無理をせず継続できていることも大きい」と喜びを語った。
 本年度、県内では、アジフライをPRして地域活性化に取り組む松浦市も同賞を受賞している。

表彰を受けた「DEJIMA BASE」の(右から)松尾大介さんと江口代表=長崎市、出島メッセ長崎

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