タイガース・クレメンスが40人枠入り CY賞7度の名投手の息子

日本時間11月20日、タイガースはルール5ドラフトに向けた若手有望株のプロテクトに伴うロースター変更のなかで、コディ・クレメンスをロースターの40人枠に登録した。クレメンスは2018年ドラフト3巡目指名でタイガースに入団した25歳の二塁手。メジャー史上最多となる7度のサイ・ヤング賞を受賞した名投手ロジャー・クレメンスの四男である。長男コビーと三男ケイシーはプロ入り後、メジャー昇格を果たすことはできなかったが、四男コディにメジャーデビューのチャンスが到来した。

コディはプロ入り3年目の今季、AAA級で97試合に出場して打率.247、18本塁打、59打点、OPS.778をマーク(このほかにA級で3試合に出場)。最初の2年間は二塁しか守らなかったが、今季は二塁のほかに右翼でも20試合にスタメン出場し、一塁や三塁も守るなど、ユーティリティ性を身につけた。パンチ力のあるユーティリティ・プレーヤーとしてメジャーデビューの可能性は高まったと言えるだろう。

タイガースは一連のロースター変更のなかでニコ・グッドラムをロースターの40人枠から外し、マイナー降格を命じた。グッドラムはマイナー降格を拒否してFAになることを選択したが、グッドラムは内外野を守れるユーティリティ・プレーヤーであり、グッドラムの後釜としてコディが抜擢される可能性がある。グッドラムは年俸調停期間の2年目を迎え、来季の年俸が290万ドル前後まで上昇することが予想されていたが、タイガースはグッドラムを放出し、コディら他の若手選手に出場機会を与えるほうがベターであると判断したとみられる。

コディの父ロジャー・クレメンスはメジャー通算354勝、4672奪三振の実績を誇り、歴代最多7度のサイ・ヤング賞を受賞している名投手である。ステロイド問題により、まだアメリカ野球殿堂入りを果たせておらず、ラストチャンス(10度目)となる次回の殿堂入り投票で当選ラインの得票率75%をクリアできるか注目される(前回は61.6%)。なお、クレメンスは息子4人にいずれも奪三振を意味する「K」から始まる名前をつけたことで有名だ。

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