中国政府とIOCの思惑は一体? 女子テニス・彭帥がバッハ会長とビデオ通話

画面上の彭と会話するバッハ会長(IOCホームページから)

火消しに躍起なようだ。国際オリンピック委員会(IOC)は21日、75歳の元中国副首相に性的関係を強要された後、不倫関係になったことを告発し、消息不明になっている女子テニスの彭帥(35=中国)と、トーマス・バッハ会長(67)が30分間のビデオ通話を行い、彭の安全を確認したと発表した。

IOCは、多数のぬいぐるみに囲まれ笑顔の彭とビデオ越しに会話するバッハ会長の写真をホームページ上に掲載。「彭は、安全で元気に北京の自宅で暮らしているが、今は自分のプライバシーを尊重してほしいと説明した。今は友人や家族と過ごすことを希望している」と伝えた。また、バッハ会長は、北京五輪のため来年1月に現地入りする際、彭を夕食に招待し、彭も快諾したという。

バッハ会長のコメントはなく、会談に同席したIOCのエマ・テルホ選手委員の「元気にしているのを見て安心した。彼女の都合のよい時にいつでも連絡を取り合えるよう提案し、彼女も感謝した」とのコメントを掲載している。

北京五輪中止の可能性まで浮上する彭問題。なんとか終わりにしたい中国政府とIOCの思惑が見え隠れするが、依然、怪しさいっぱいだ。

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