レイズの20歳・フランコ 最大12年2億2300万ドルで契約延長へ

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者が関係者から得た情報によると、レイズは今季デビューした20歳のプロスペクト遊撃手、ワンダー・フランコと最大12年2億2300万ドル(最低保証額は11年1億8200万ドル、年俸2500万ドルの球団オプションとMVP投票に基づく昇給を含めて最大12年2億2300万ドル)の契約延長に向けて交渉の最終段階に突入しているようだ。球団史上最高額の契約となるだけでなく、サービスタイム1年未満の選手が得る契約としても史上最高額となる。

現在20歳のフランコは今年6月にメジャーデビューし、70試合に出場して打率.288、7本塁打、39打点、2盗塁、OPS.810を記録。デビュー直後は苦しんだものの、20歳以下の選手としては1956年のフランク・ロビンソンと並んで史上最長タイとなる43試合連続出塁をマークするなど、あっという間にメジャーに適応し、ア・リーグ新人王投票では3位にランクインした。ケビン・キャッシュ監督はシーズン終了後、「すべてのチームのなかで最も影響力のある選手かもしれない」と若きスター候補生を絶賛。今回の契約延長が無事に成立すれば、フランコは名実ともに球団の看板選手となるはずだ。

レイズの従来の球団史上最高額の契約は、2012年11月にエバン・ロンゴリア(現ジャイアンツ)に与えた6年1億ドル。また、サービスタイム1年未満の選手が得た史上最高額の契約は、ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)の8年1億ドルであり、フランコはこの2つを同時に更新することになる。フランコがFAになるのは最短でも2027年シーズン終了後。よって、今回の11年契約はFAまでの6年間とFA後の5年間をカバーする大規模なものである。

11年契約が終了する2032年オフ、フランコはまだ31歳。期待通りのキャリアを過ごしていれば、今度は現役引退までをカバーするような長期契約を得られる可能性がある。キャリアトータルで見れば、14年3億4000万ドルの契約を結んでいるフェルナンド・タティスJr.(パドレス)や10年3億4100万ドルの契約を結んでいるフランシスコ・リンドーア(メッツ)を上回るサラリーを得ることになるかもしれない。今回の大型契約からは、スモールマーケット球団・レイズのフランコへの評価の高さと期待の大きさがうかがえる。

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