好調を支える要因は研究心だ。大相撲九州場所11日目(24日、福岡国際センター)、幕内阿炎(27=錣山)が、幕内宇良(29=木瀬)を突き倒して10勝目(1敗)。2019年夏場所以来となる2桁白星を飾った。
立ち合いで頭を下げて低く入る相手の動きを冷静に見極め、突き中心の攻めで一蹴した。
取組後は「よかった。しっかり1歩を踏み込んで落ち着いて取ろうと思っていた。勝ち負けは気にせず、思い切り相撲を取ることだけ(を考えている)」と振り返った。
7場所ぶりの幕内復帰となった今場所で好調を維持するが、それを支えるのは以前にはなかったという研究心だ。阿炎は「毎日、対戦相手の相撲は初日から前の日の取組まで見ている。自分で調べてやっている。以前? 一切見ていなかった」と語った。活躍を裏付ける研究熱心さも武器に、最後まで賜杯争いに食らいつく。