右腕ウェイド・デービスが現役引退 2015年ロイヤルズでWS制覇

日本時間11月25日、36歳の救援右腕ウェイド・デービスが今季限りで現役を引退することが発表された。デービスはレイズ、ロイヤルズ、カブス、ロッキーズの4球団で合計13年間プレーし、2015~17年に3年連続オールスター・ゲーム選出。2014年に防御率1.00、2015年に0.94、2016年に1.87と3年間にわたって抜群の成績を残し、2014年のリーグ優勝と2015年のワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。今季は5年ぶりのロイヤルズ復帰となったが、全盛期の輝きを取り戻すことはできなかった。

2004年ドラフト3巡目指名でデビルレイズ(現レイズ)に入団したデービスは、2009年9月にメジャーデビュー。当初は先発投手として起用され、2010年に12勝、2011年にも11勝をマークしたが、2012年はリリーフで54試合に登板して3勝0敗、防御率2.43の好成績を残した。

3対4の大型トレードでロイヤルズに加入した2013年は再び先発で起用され、8勝11敗、防御率5.32と成績を落としたものの、2014年からリリーフに戻ると才能が完全開花。3年連続で2点未満の防御率をマークし、グレッグ・ホランド、ケルビン・ヘレーラらとともに強力ブルペンを形成してロイヤルズの躍進を支えた。デイトン・ムーアGMは「彼の貢献がなければ(2015年の)ワールドシリーズで勝てなかったと思う」と語っている。

ホルヘ・ソレアーとの1対1のトレードでカブスに加入した2017年は59試合に登板して4勝2敗32セーブ、防御率2.30と期待通りの活躍を見せ、3年連続となるオールスター・ゲームに選出されたが、3年5200万ドルの大型契約でロッキーズに移籍したのを機に成績が悪化。2018年は自己最多の43セーブで最多セーブのタイトルこそ獲得したものの、防御率4.13と安定感を欠き、2019年は50試合で防御率8.65、2020年は5試合で防御率20.77に終わり、シーズン終了を待たずに解雇された。

今季は古巣・ロイヤルズとマイナー契約を結び、開幕ロースター入りを果たしたが、40試合に登板して0勝3敗2セーブ、防御率6.75と復活できず。しかし、ロイヤルズの球団史に残る名リリーバーの1人として、30年ぶりのワールドシリーズ制覇に貢献した全盛期のインパクトは色褪せることなく、ファンの記憶に残り続けるはずだ。

© MLB Advanced Media, LP.