スーパー2は2年116日以上 アストロズ・アルバレスは惜しくも対象外に

「MLBトレード・ルーマーズ」のティム・ディアークス記者によると、今オフの「スーパー2」の対象者がサービスタイム(メジャー登録日数)2年116日以上3年未満の選手に決定したようだ。通常、年俸調停権を得るのはサービスタイム3年以上の選手だが、サービスタイム2年以上3年未満の選手のうち、サービスタイムが上位22%の選手にも年俸調停権が与えられ、これを「スーパー2」と呼ぶ。よって、「スーパー2」の対象者は通常3年間の年俸調停期間を4年与えられることになる。

今オフの「スーパー2」の対象者がサービスタイム2年116日以上3年未満に決定したことにより、たとえば2019年ア・リーグ新人王のヨーダン・アルバレス(アストロズ)はサービスタイムが2年113日のため、年俸調停権取得を来オフまで待たねばならなくなった。一方、今季23本塁打とブレイクしたルイス・ウリアス(ブリュワーズ)はサービスタイムが2年120日のため、「スーパー2」の対象者となり、今オフから年俸調停権を得る。

メジャーリーグの現行の制度では、サービスタイム172日を1年と換算し、サービスタイムが3年以上の選手に年俸調停権が与えられ、サービスタイムが6年以上になるとFAとなる。プロスペクトのメジャーデビューを意図的に遅らせる球団が多いのは、「スーパー2」の対象やFAになるのを遅らせることが狙いである。また、年俸調停権取得前はメジャー最低保証年俸に近い水準のサラリーしか得られず、年俸が100万ドルを超えることすらめったにない。

「スーパー2」の対象者はサービスタイム2年以上3年未満の選手のうち、サービスタイムが上位22%の選手と決まっているため、区切りの日数は毎年変動する。2009年以降では、2011年オフの「2年146日」が最も多く、2019年オフの「2年115日」が最も少ない。今オフの「2年116日」は2019年に次ぐ少なさとなった。なお、現在行われている労使交渉によって年俸調停の制度が変更される可能性があり、「スーパー2」が来オフ以降どのように扱われるかは不透明だ。

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