エンゼルスが「二刀流」のロレンゼンと契約合意 先発ローテ入りか

「ファンサイディッド」のロバート・マレー記者によると、エンゼルスはレッズからFAとなった右腕マイケル・ロレンゼンと1年700万ドル前後の契約で合意に達したようだ。ロレンゼンはレッズ時代にリリーバーとして活躍しただけでなく、代打や外野手としても多くの試合に出場した二刀流選手。マレー記者は「エンゼルスの先発ローテーションに加わるだろう」と記しているが、ジョー・マドン監督が新たに加わった二刀流選手をどのように起用していくか注目が集まりそうだ。

現在29歳のロレンゼンは、今季レッズで27試合に登板して29イニングを投げ、1勝2敗4セーブ、11ホールド、防御率5.59、21奪三振を記録。ブルペンが崩壊したレッズ投手陣のなかで、セットアッパーやクローザーを任された時期もあったが、5点台の防御率が示すように安定したピッチングとは言い難い出来に終わった。そもそも今季は先発ローテーション入りの可能性が取り沙汰されていたものの、右肩痛により開幕から長期離脱。後半戦から戦列復帰したが、7月後半にも右ハムストリング痛で10日ほど戦列を離れた。

キャリアハイのシーズンは2019年で、この年は73試合に登板して83回1/3を投げ、1勝4敗7セーブ、21ホールド、防御率2.92、85奪三振の好成績をマーク。中堅手として6試合にスタメン出場するなど、野手(もしくは打者)としての出場も多く、100試合で打率.208、1本塁打、OPS.596を記録した。2018年には打率.290、4本塁打、OPS1.043という素晴らしい打撃成績を残したこともある。

もしエンゼルスのペイロールが今季と同レベル(1億8000万ドル前後)の場合、補強資金はあと2000万ドル弱しか残っておらず、守護神ライセル・イグレシアスと再契約し、中継ぎ投手を数人補充する程度でオフシーズン終了となる可能性もある。来季のエンゼルスの開幕ローテーションは大谷翔平、ノア・シンダーガード、パトリック・サンドバル、ホゼ・スアレス、ロレンゼン、ハイメ・バリア(もしくはグリフィン・キャニング)という顔ぶれになるかもしれない。

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