阪神・スアレス退団「メジャー挑戦」の意思尊重し代役守護神獲得に方針転換

阪神退団が決まったスアレス(東スポWeb)

全力での慰留も、結果的には痛すぎる流失…。セ・リーグの2年連続セーブ王の阪神、ロベルト・スアレス投手(30)が来季のメジャー挑戦を決断し、2年間所属した阪神を退団することが30日までに明らかになった。

この日、球団の嶌村聡球団本部長(54)がスアレスに関して「来年はウチのユニホームを着ることはありません」と明言。併せて、スアレスの代理人からこの日までに「タイガースさんからは(22年シーズンへむけた)よいオファーを頂きましたが、夢を追わせていただくことにしました」との連絡があったことも明かし球団も、在籍2年間の多大なる貢献に対して感謝の意の示し、結果的にはかねてメジャー志向を持つスアレスの決断を尊重するに至ったという退団に至るまでの経緯も説明した。

スアレスは昨オフも一度は、米球界挑戦を志し、自由契約となった後、阪神と再契約。その際、結んだ2年の複数年契約は、2年目のプレー選択権はスアレス側が持つことで合意。今オフも再度、メジャー挑戦を志し、12月以降は球団の契約保留者名簿から外れる可能性が濃厚となっていた。

球団は、シーズン中から右腕の来季残留へ、水面下でスアレスサイドとコンタクトを取り、契約更新にむけた交渉を繰り返してきた。スアレスは今後、自由契約となり、MLB球団との交渉を最優先に新天地を模索していくことになるが、阪神としては、今後は残留へむけたアクションを行う予定はなく、このタイミングを持って右腕との交渉は打ち切りに。今後は2年連続セーブ王を獲得した絶対的守護神の代役となり得る新外国人の獲得に方針転換する見込みだ。

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