名簿不正問題に伴う真鶴町長選 新人の北沢氏が出馬表明

北沢晃男氏

 神奈川県真鶴町の選挙人名簿抄本を不正にコピーし、町長選に使用などしていたとして松本一彦前町長が辞職したことに伴う真鶴町長選(12月14日告示、同19日投開票)で、新人で法務団体役員の北沢晃男氏(51)が29日、無所属で立候補することを表明した。同町長選への出馬表明は3人目。

 北沢氏は会見で「これ以上自分の住む町に泥を塗られたくない。個人情報漏えいの危機から町民を守りたい」と出馬の理由を説明。松本氏が町職員時代に名簿を持ち出したことについて「名簿情報が特殊詐欺などに悪用される可能性がある。同じ不正が起こらないよう防ぐ必要がある」と話し、住所の町域名の変更や、町選挙管理委員会の体制見直しの必要性を訴えた。

 町への移住者らの交流を図るコミュニティー作りや、町の魅力をアピールするための「ゆるキャラ」作製などの政策を掲げ、「町民に長く住みたいと思ってもらえるような町づくりをしていきたい」と述べた。

 北沢氏は東京都出身。中国・南京大卒で、法律コンサルタントや教材制作などを行う法務団体の役員を務めている。昨年9月の町長選と今年9月の町議選に立候補したが、落選した。

 同町長選には元町長の宇賀一章氏(69)と元町議の森敦彦氏(70)がいずれも無所属で出馬を表明している。

© 株式会社神奈川新聞社