レンジャーズの桜山健スカウトが「年間最優秀スカウト」に選出

「カナディアン・ベースボール・ネットワーク」は日本時間12月4日に2021年シーズンのジム・リドリー賞(年間最優秀スカウト)の受賞者を発表し、レンジャーズの桜山健(さくらやま・たけし)スカウトが選出された。この賞は1994年に創設され、レンジャーズのスカウトが受賞するのは今回が初めて。また、カナダのメディアによる表彰のため、カナダ人が受賞するケースが非常に多く、カナダを拠点としないスカウトとしては史上5人目の受賞者となった(日本人では初受賞)。

桜山スカウトは日本プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスで2006年から2010年まで国際スカウトとして活躍したあと、2012年からレンジャーズでフルタイムのスカウトを務めている。学生時代は慶応大学を卒業後、インディアナ州立大学でスポーツマネジメントの修士号を取得した。また、アメリカでは「T-マネー」という愛称で親しまれているという。

桜山スカウトは今年、ドラフト5巡目指名のミッチ・ブラットを含む4人のカナダ人選手との契約を担当した。また、レンジャーズはドラフト外でもカナダ出身の選手2人と契約している。カナダのメディアによる表彰のため、こうしたカナダ人選手との契約が高く評価されたものと思われる。

レンジャーズで主にスカウト部門を担当するジョシュ・ボイドGM補佐は「レンジャーズの組織とスカウティング・スタッフを代表して、タケシにこの賞を授けてくれたことに感謝します。彼のスカウティングへの情熱は周囲にも大きな影響を与え、彼の労働倫理や選手を見つけるための競争心は、彼が同時に複数の場所にいることを可能にしているように思えます」とコメント。さらに「彼はスカウト先のコミュニティで自分自身とレンジャーズの存在をアピールすることに関して、他とは一線を画しています。選手や家族と個人的なつながりや関係を構築するための能力を生まれ持っており、彼がこの賞を受賞したことを祝福できることがとても嬉しいです」と述べ、桜山スカウトの受賞を祝福した。

© MLB Advanced Media, LP.