野球が導いた「日本一美しいカラダ」 女優・奥山かずささんが生かす“スポ根精神”

女優の奥山かずささん【写真:荒川祐史】

可憐な奥山かずささん、実は体育会系「挨拶の声がデカいと言われる」

きめ細やかな透き通る肌に、爽やかさを呼ぶショートヘア。くっきり二重の瞳を輝かせ、カメラを見つめる。27歳を迎え、女優として着実に歩みを進める奥山かずささん。健康的でありながら、色っぽさも兼ね備えたしなやかな体で、グラビアでも活躍する。華やかな芸能の世界で支えとなっているのは、意外とも思える“スポ根精神”。自らの原点が、はつらつなバイタリティを生み出す。

【動画】フォームの美しさは「芸能界No.1」 女優・奥山かずささんの“衝撃”ピッチング映像

快活な口ぶりで、少し赤面して笑う。「意識しているわけじゃないんですけど『挨拶の声が大きいね』って言われますね。ちょっと恥ずかしいです」。小学4年のころから野球を始め、中学と高校ではソフトボール部に所属。「不思議な体育会系ルールみないたものが根付いちゃってて、スポ根がすごいねって言われちゃいます」。青森で生まれ育ち、染みついてきた“習慣”は簡単には抜けない。

ただ、ひとたびカメラのレンズが向けられると、途端にプロの表情になる。2016年にオスカープロモーション主催の「第1回ミス・美しい20代コンテスト」で準グランプリを獲得したのをきっかけに、本格的に芸能界へ。2018年にはスーパー戦隊シリーズの「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」で女優デビューを果たし、注目を集めた。2019年5月には青森で行われた楽天-西武戦で始球式の大役を務めたことも。

グラビア活動も精力的で、すでに3冊の写真集を出版。性別を問わず魅了する姿は、「日本で一番美しいカラダ」との異名も。全身から醸し出す可憐さが際立つが、「芯を持ってグラビアをやるというのは、スポ根にも通じる部分はあるのかな」と言う。上手くなるため、ライバルに勝つために泥に塗れながら白球を追った闘志。「全面に出しちゃったら色気のない写真になってしまいますが、内に秘めてパッションを持ってやっています」と共通点を見出す。

中学時代には県大会上位に入る強豪のソフトボール部に所属【写真:荒川祐史】

目指すのは「ヘルシーなボディ」…学生時代のトレーニングが生きる

5歳上の兄に憧れ、ほとんど男子ばかりのスポーツ少年団に入って鍛えられた小学時代。県大会上位に入る強豪のソフトボール部に所属した中学時代は、練習も私生活も厳しかった。「監督の車がブルルンって鳴って来た瞬間、みんなビシーって整列して、帽子を脱ぐという感じでした」。花形の投手として、チームを牽引。進学校で勉学にも忙しかった高校時代は、初心者の同級生たちを導きながら競技に情熱を傾けてきた。

知らぬ間に身についていた体力は、時間が不規則な芸能の仕事にも役立つ。グラビアで見る者を釘付けにする体だってそう。健康美と艶っぽさを両立させる「ヘルシーなボディ」を目指す。「もちろん(体型的に)恵まれていた部分はある。ただ、そうなりやすい体になったというのもあると思います」。思い出すだけで苦笑いを浮かべる、学生時代の下半身トレーニング。「体幹があるおかげで、今でも鍛えやすいです」と頷く。

女優も、グラビアも、周囲が思う以上に厳しい世界。心が折れそうになった時、少女時代の原風景が、ふっと背中を押してくれる。

「メンタルはすごく強くなりました。良くも悪くも、負けず嫌いですし、途中で投げ出せなくなった。上に行きたいって思う気持ちは、部活をやっていたからなのかな。今は、芸能の仕事を極めたいです」

野球とソフトボールで、強さと美しさの土台を築いた10代。表現者として、深みを増していく20代。自らに向けられたレンズに、熱い思いを投影させたい。

【動画】フォームの美しさは「芸能界No.1」 女優・奥山かずささんの“衝撃”ピッチング映像

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(小西亮 / Ryo Konishi)

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