海上自衛隊の新型多機能フリゲート艦(FFM)の命名・進水式が10日、長崎市の三菱重工業長崎造船所であり、「みくま」と名付けられた。3月に同造船所で進水した「もがみ」型の4番艦。今後、機器類の装備や運用試験を経て、来年度に引き渡される。
防衛省の中期防衛力整備計画(2019~23年度)は、FFM10隻を建造する予定。このうち6隻を長崎造船所で建造する。もがみと6月に進水した3番艦「のしろ」に続き、今回で3隻目。三菱重工業によると、長崎造船所で戦後に建造された護衛艦は36隻目(うちイージス艦5隻)。
みくまは、大分県日田市の三隈川に由来。基準排水量は3900トン、全長133メートル、幅16.3メートルで、従来の護衛艦よりコンパクトな機体。乗員は約90人(うち女性約10人)。複数チームが交代で乗艦する「クルー制」で運用し、乗員の負担軽減と艦艇の稼働率を向上させる。平時の警戒監視のほか、有事は対潜水艦戦や対空戦、対水上戦、機雷の除去や捜索など多様な任務を担う。建造費は、のしろと合わせて約951億円。
式は飽の浦町の本工場であり、鬼木誠防衛副大臣が艦艇の名前を読み上げた後、綱を切断。風船や紙テープが舞う中、「軍艦マーチ」の演奏で進水を祝った。
新型護衛艦「みくま」進水 三菱長崎造船所
- Published
- 2021/12/11 10:30 (JST)
- Updated
- 2021/12/13 11:38 (JST)
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